NHKの「超越ハピネス」に後藤誠子(ごとう・せいこ)さんと息子さんの匡人(まさと)さんが出演されました。
後藤誠子さんの息子さん、匡人さんが高校で不登校となり、そこから引きこもり生活となった経験を匡人さんと共に話されました。
後藤誠子さんは、岩手県北上市で「笑いのたねプロジェクト」を立ち上げ、不登校や引きこもりの親や当事者の方の悩みに寄り添う活動を精力的に取り組まれています。
他に、ラジオパーソナリティーや。YouTube配信、新聞への連載なども取り組まれています。
現在、息子さんと一緒に活動されており、笑顔を交えながら話す姿からは、過去の壮絶な経験は想像もできないくらいです。
そんなお二人の姿に元気をいただいた方も多いのではないでしょうか。
私自身も、先の見えない子どもの不登校を経験しており、ブログにもまとめています。
誠子さん親子のような体験をブログで紹介することで、今、悩みを抱えている方の何かのヒントになればと思っています。
誠子さんのような人前で話したり、座談会を開催したりはなかなか出来ないので、自分が出来る形で、少しずつ発信できたらと思っております。
【NHK超越ハピネス】不登校気味から引きこもり10年間の母と子の体験談!
『オカンの2024年がめっちゃ面白かった件』#不登校#不登校の親#ひきこもり https://t.co/bPesMK7THT
— 後藤誠子@笑いのたねプロジェクト (@komorioya) December 31, 2024
超絶ハピネスでは、後藤匡人さんの高校受験の頃からの話になります。
時系列で母・誠子さんと息子・匡人さんの気持ちの変化も合わせてまとめています。
その時どんな行動をとり、どのような思いだったのか見ていきましょう。
誠子さん:高校受験を勧め、良い高校に
【お母さんの行動など】
誠子さんは、小さい頃お金がない貧乏な家庭で苦労されたそうです。
”子どもにはそうなってほしくない”
”勉強していい学校に行き、大きな会社に勤めてお金を稼いでほしい”
”いっぱいお金をもらうことが幸せなこと”
と信じ、匡人さんに高校受験を勧めます。
もう、付きっ切りで受験勉強をし、高校受験を乗り切ります。
【匡人さんの行動など】
母が言うこと、勧めることに従い、高校受験をする。
勉強は苦手だったが、高校受験に向けて勉強漬けだったそうです。
匡人さん高校入学
【匡人さん】
高校一年の夏から異変が起きます。高校は進学校で、夏休み中も授業があったそうです。
同級生はどんどん成績が伸び、どうしても自分と比較してしまい、自分はできないと追い込んでしまった。
ついに、体調が悪くなり朝、毛布にくるまったまま出れなくなる。
暑いことも感じず、正当な判断が出来なくなっていたと当時を振り返っていました。
【お母さん】
毛布にくるまって出ない匡人さんを見て。
鬼のように引っ張り出し、自分より大きな匡人さんを階段から引きづりおろしてなんとか車に乗せて学校へ連れて行った。
その時の気持ちは…
何が起きたのかの心配はよそに、学校に行かない=将来どうなるのか!の心配が勝っていた
学校になかなか行けない匡人さん姿に、
「学校に行かないことは、人生のレールを下りること」と考えていた誠子さんは包丁を持って匡人さんの枕元まで行ったそうです。
一緒に命を絶とうと考えたことが何度かあったそうです。
誠子さんがそんな行動をしていたことを後にきいた匡人さんは、高校のその頃は自分のことでいっぱいで気づきもしなかったそうです。
しかし、匡人さんは補修を受け無事に高校を卒業することが出来ました。
親が感じている以上に、子どもは学校という環境でいろいろなストレスと戦いくたくたになっているんですね。
誠子さん:理想はいい大学や大手の会社に
【誠子さん】
匡人さんにいい大学や、就職するなら名の知れた大手の会社、と思っていたそうです。
匡人さんがギターの専門学校へ行くと決めると、その方面の職人で有名人になるかもと期待を膨らませました。
【匡人さん】
匡人さんは、ギターを直すための専門学校に行きたいと上京、進学されます。
弾くよりも、修理の方が向いていると決めたとのこと。
しかし、周りの人と自分を比較し、出来ない自分を責め学校へ行けなくなります。
半年後、誠子さんに学校へ行っていないことを電話で告白。
理解できない誠子さん・息子さんの心境
誠子さんは、電話で学校へ行っていないことを告白した匡人さんに
「お金をあげるから学校へ行って」
と、言ってしまいます。
匡人さんの心境は…
その言葉に「理解してもらえないんだ」と思ったそうです。
自分がこの世にいない方がいいんだと、線路のぎりぎりまで踏み入れたり、色々な場所を彷徨ったそうです。
電話から5日間、携帯にも応答していなかった。
誠子さん:歌で励ます?
誠子さんは、テレビで電車事故に遭った方のテロップを見て心配になり、ふと思いつきます。
テレビで当時していた朝の連続テレビ小説「花子とアン」の主題歌「にじいろ」を歌って聞かせたら、匡人さんが元気になるのではと思いつく。
きっと、どうにかして連絡を取りたい一心だったんだと思います。
どうやったら、携帯に既読が付くか心の中では常に考えていたのではないでしょうか。
歌を録音し、送信したところ匡人さんの既読マークが付き、それから連絡がとれて久々に会えたそうです。
匡人さんは、誠子さんがおかしくなっってしまったと感じ、携帯に出たそうです。
誠子さんの行動で無事、会う約束もできました。
匡人さんと再会:ボロボロの状態
体はやせ細り、髭は生えたまま、いつ洗ったかもわからないような服を着て現れたそうです。
二人で喫茶店に入り、誠子さんが一言
大変だったね
とかけると、匡人さんは
涙をぽたぽた流しながら
死ねなくてごめん。自分みたいな子どもが生きててごめん
自分がいない方が、母はもっと自由に笑顔で生活していけると、思って絞り出た言葉。
誠子さんは目覚めます
ただただ、匡人さんに幸せになってほしいと思っていただけの事。
しかし、こどもと全く別の方向をみていたんだと、間違っていたことに気づきました。
誠子さん:親の会など参加学ぶことに
誠子さんは、匡人さんの言葉をきっかけに、一人では、解決できる問題ではないと感じた誠子さん。
不登校や引きこもりの親の会や、講演会に参加します。
最初は、親の会などは自分には関係ない、傷の舐め合いだと思っていたそうです。
しかし、参加すると当事者の父母の方たちがいて、親身に話を聞いてくださり、涙を流しながら話したそうです。
誠子さん:自分のエゴだった
誠子さんは、数々の講演会に参加したり、勉強会に参加したりしたことで、全ては自分のエゴだったことに気づきます。
いい大学に行って、いい会社に勤めてお金を稼ぐことが幸せだ!
という自分のエゴを押し付けた酷い母親だった。
それからというもの、親子の関係性も少しずつ回復し、匡人さんもやせ細っていた体系が戻っていきメンタルも良くなってきました。
そして、今の誠子さんの活動に繋がります。
自身の経験を多くの人に知ってもらい、繋がってほしい。
かつて、自分が当事者の人とつながったことで元気になり、前向きになれたことから、
「ワラタネスクエア」を開設されました。
ワラタネスクエアでは、苦しいことでも笑いのタネにできるととして、2023年には延べ2500名の方が利用されました。
講演会に参加した方は、
心に響く言葉や内容だったことや、心が軽くなったなど、誠子さんの明るさにも触れ元気をいただいたという感想もブログにて掲載されています。
誠子さんの活動について
ワラタネスクエアの活動はこちら後藤誠子公式ページ
相談を受け付けられています!
おかんのどんとこい!相談室
【開催日時】
火曜~土曜 9時~11時
日曜・月曜 9時~17時
※日時調整は相談によりおこないます
【場所】
・オンライン
(ZOOMインストールが必要)
・対面(岩手県北上市内)
【料金】
1時間3,000円
北上笑いのたね事業所でも相談会など企画を開催!
公式サイトはこちら
北上笑いのたね事業所 ワラタネスクエア
〒024‐0094岩手県北上市本通り2丁目3‐38
TEL:0197‐72‐8160
10時~17時
日曜・祝日が休みのようですが、ホームページで確認を!
まとめ
我が家の話ですが、高校を選択するとき、行きたいと言っていた方を辞めさせた結果、高校が合わず通信制に転入した経緯があります。
子どもの人生を思い通りにしようとした結果、本人に辛い思いをさせてしまった。
出来ないことに目がいく、失敗しないように口出しする過干渉、そんな子育てをしてきた結果一番苦しむことになった子ども。
親は責任を負えないないのだと後悔し悔やみました。
一番苦しむのは本人で、代わってもやれないのです。
子どもの人生は子どもの人生。
親は、見守るのみ。
明るい笑顔で
「あなたがいてくれて幸せ」
「産まれてきてくれてありがとう」
という気持ちで、出来たことに目を向ける。
私は、森田直樹先生の「コンプリメントトレーニング」に出会い、子育てのやり直しをしています。
子どもが巣立つまで継続です。
誠子さんのYouTube配信、ブログなど拝見し情報を得たり、困っている悩みの解決方法に向けて動き出すことも、笑顔につながると考えます。
NHK「超絶ハピネス」では、息子さんの匡人さんと出演。
数々の講演会の開催で何度も話されているかもしれませんが、活動を始めるにあたり想像を超える勇気がいったに違いありません。
それでも、不登校・引きこもりで悩んでいる家族のためにと精力的に講演会を各地で開催、地元でも様々な形で会を運営されている姿に感動しました。
悩んでおられる親御さんや子どもさんが一日でも早く笑顔で話せるようになりますように。
このブログで何かヒントが生まれますように願っております。
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