2025年5月31日(土)放送のブラタモリでは宮古島を舞台に「宮古島・暮らしの秘密」をテーマに取り上げました。
番組ではサンゴの島ならではの洞窟や地下ダムも訪れ、宮古島の自然と人々の生活のつながりを深く掘り下げています
また、伝統的な漁船「サバニ」に乗ってのクルージング、宮古島の奇祭「パーントゥナハ」についても紹介され、島の文化や歴史に触れる内容となっています。
今回この記事では、
「【ブラタモリ宮古島編】サバニって何?パーントゥナハってどんな祭り?どこで開催?調査」
と題して、初めて聞くサバニってどんな漁船なんだろう?や、奇祭と言われる「パーントゥナハ」についてどこで開催されるのか調べてみました。
【ブラタモリ宮古島編】サバニって何?
サバニとは?
サバニは沖縄の伝統的な漁船です。
かつて沖縄の海人(漁師)たちが漁や移動手段として使ってきた木造の小型船で、船底が鋭角的な「ハワリ型」と平底の「フーカギ型」など用途に合わせて様々な形があります。
もともとは、航海や漁に欠かせない存在で、「サバニ」を操る技術は地域に根ざした知恵の結晶です。
現在では、伝統文化を受け継ぐ船大工の技術に支えられ、レースや観光クルージングでも注目されています。
ブラタモリの沖縄ロケでは、このサバニに乗ってタモリさんが海をクルージングする様子が登場します。
「サバニ」特有の風を受けて滑るように進む姿は、沖縄の海の美しさを改めて感じさせてくれます。
【ブラタモリ宮古島編】パーントゥナハってどんな祭り
宮古島のパーントゥナハとは…
パーントゥナハ(パーントゥ祭り)は、沖縄宮古島の平良島尻地区と上野野原地区で行われるユニークな伝統行事です。
仮面をつけた来訪神が集落を練り歩き、泥を塗ることで厄払いを行います。
1982年に「宮古のパーントゥ」として選択無形民俗文化財に指定され、2018年にはユネスコの無形文化遺産にも登録されました。
上記の、良島尻地区と上野野原地区で行われますが、それぞれ少しずつ形が違います。
パ-ントゥの由来・発祥について
数百年前に島尻地区にあるクバ浜という海岸に、クバの葉に包まれた黒と赤の仮面が漂着したそうです。
村民はこれを来訪人として崇めました。
ある男が、その仮面をかぶって集落内を駆け回ったことが起源となり、豊作や無病息災を願う来訪神信仰として、現代に伝えられています。
パーントゥは、「親」ウヤ・「中」ナカ・「子」フファの3体の来訪神で行われます。
選ばれた地区の青年、「パーントゥ」3人が、仮面をつけてシイノキカズラ(方言名:キャーン)というつる草をまとって、「ンマリンガ―」という産まれ泉と呼ばれる井戸の底に溜まった泥を全身に塗って現れます。
その後、集落発祥の地で祈願し、集落を回り誰彼かまわず泥を塗りつけてまわり、厄払いをしていきます。
泥を塗ることで悪霊を連れ去るとされています。
泥「マリンガ―」は、とても強烈な臭気を放つようで、塗ると数日は匂いが摂れないほどだそうです。
宮古島の自然信仰や祖霊信仰の影響が色濃く残る行事です。
地区ごとで違うパーントゥー!
【平良島尻地区】
前の章で説明のように、つる草と泥を全身に身に付けて走り回り、神事を行う形。
その泥や、つる草は、20kgもの重量になるため、若い男性でなければ成り立たないそうです。
【野原地区】
小学校高学年~中学生の男児、成年女性のみが参加。
少年の一人がパーントゥの面を付けて「二-マガ」という井戸を出発し、その後にその他少年、女性が行列を作る。
ほら貝を吹いたり、小太鼓を打つなど行う。
また、婦人は草冠を頭にかぶり、草帯を腰に巻き、両手には悪霊祓いの枝をもって「ホーイホーイ」と行進し、厄払いをするそうです。
泥やつる草は巻き付けない形で、特徴を守りながら受け継がれています。
それぞれ、祭りの形は違えど、担い手の確保をしつつ、伝統を受け継いでいかれています。
パーントゥ祭りの問題点?!
近年、「パーントゥ」の祭りは以下のような課題に直面しています。
観光客とのトラブル
観光客の増加に伴い、祭りの意図や伝統を理解しないまま参加する人々が増ました。
泥を塗られて服が汚れた
抱きつかれた
などの苦情が寄せられるようになりました。
中には怒った観光客が「パーントゥ」に暴行を加える事件も発生しています。
これに対応するため、パーントゥには護衛がつき活動が制限されるようになりました。
祭りの運営と地元住民の参加について
観光客対応や交通整理などに追われる地元住民が、祭りの本来の神事に参加できない状況が生じている
これにより、地域の伝統行事としての意義が薄れつつある状況に直面しています。
後継者不足と高齢化
祭りを担う若者の減少や高齢化により、後継者の確保が困難になっています。
特に、野原地区では、「パーントゥ」に扮する子どもが不足し、隣接地域からの協力を仰ぐなどの対応が求められています。
祭りの神聖性の低下
現代の照明や観光化の影響で、かつての神秘性や怖さが失われつつあります。
これにより、祭りの本来の意味や雰囲気が変化しているとの指摘もあるそうです。
対応策と今後の課題
これらの課題に対応するため、地元では以下のような対応が行われています。
日程を事前まで公表されないのも、このような状況に対応するためで、理解できます。
祭りに参加する際には、祭りの本来の意義を理解して地域の文化を尊重する姿勢で参加したいですね!
2024年(過去)のパーントゥ祭りについて開催日程は以下の通りでした。
島尻地区(平島尻)のパーントゥ祭りについて(※過去の情報です)
- 開催日:2024年10月8日(火)・10月9日(水)
- 時間:17時~20時
- 場所:宮古島市平良島尻地区
祭りに訪れる際に気をつける点
「パントゥー祭り」は、泥を塗られることで厄払いをする独特な行事です。
観光で訪れる際は、
以上のことをおすすめします。
なお、祭りの詳細な日程や内容は地元自治会や、観光協会の公式発表をご確認ください!
まとめ:【ブラタモリ宮古島編】サバニって何?パーントゥナハってどんな祭り?どこで開催?調査
- サバニとは、サバニは沖縄の伝統的な漁船です
- かつて沖縄の海人(漁師)たちが漁や移動手段として使ってきた木造の小型船
- サバニの船は、船底が鋭角的な「ハワリ型」と平底の「フーカギ型」など用途に合わせて様々な形がある
- サバニは、現在では伝統文化を受け継ぐ船大工の技術に支えられ、レースや観光クルージングでも注目
- パーントゥナハ(パーントゥ祭り)は、沖縄宮古島の平良島尻地区と上野野原地区で行われるユニークな伝統行事
- パーントゥナハの祭りは、国の重要無形民俗文化財にも指定されている貴重な祭りで、地域によって少しずつ形が違います
- パーントゥナハの祭りは、豊作や無病息災を願う来訪神信仰にあると言われている
- 仮面をかぶった「パーントゥ」と呼ばれる神が村を巡り歩き、泥を塗りつけることで厄を払い、福を呼び込むとされています
- パーントゥナハの祭りは、例年10月頃に行われるが、2025年の開催の詳細な日程や内容は、地元自治会や、観光協会の公式発表をご確認ください!
番組NHK「ブラタモリ」では、タモリさんのサバニ体験や宮古島のパーントゥ祭りでは、沖縄の文化の深みが垣間見ることができそうですね