選挙の日になるとテレビでよく耳にする出口調査。
投票所の外で行われるこの調査、一体何のためにあるのでしょうか?
誰がどうやって、何を聞いているのか。
その実態と歴史についても触れていきます。
そもそも選挙の出口調査とは?
出口調査は、投票所を出た有権者に回答してもらう調査です。実際に投票した人を対象にしており、投票行動や理由、属性などを把握できる手法です。
引用:英辞朗
選挙出口調査:何のために行われるのか?
【投票行動の実態把握】
誰がどの候補・政党に投票したのか、年齢・性別・学歴など層別に分析でき、選挙結果を深掘りできる。
【速報性に優れる予測ツール】
実際の票が集計される前に、「どの勢力が優勢か」を速報として出すことが可能です。
【不正・不透明の検証手段】
開票結果と出口調査のかい離をチェックすることで、不正の有無を検証できます。
このように、有権者の投票行動を深く理解できると共に、速報を届け、公平性を守るうえで強力なツールとなっていると言えます。
しかし、回答拒否や、郵送や期日前投票が対象外であることも課題として挙げられています。
選挙出口調査:質問内容について
一般的に短時間で終わる10~25分程度の紙アンケートで、以下のような内容が含まれます。
【誰に投票したのか】
候補者名または、政党名
【年齢・性別・職業・学歴などの属性】
【投票の理由や関心のある政策課題】
政治・社会問題・選んだ理由など
つまり、「誰に」の質問だけでなく、「なぜその候補に」「どんな属性の投票者」が対象かも探ることで、単なる当選予測以上の意味があると言えるでしょう。
では、出口調査が始まった経緯について見ていきましょう!
選挙出口調査:歴史的背景・アメリカが発祥!
1967年のケンタッキー州知事選で、CBS の調査員ウォーレン・ミトフスキーが初の大規模出口調査を実施したとされています。
日本での出口調査の本格導入時期は欧米に比べて遅く、主に海外の調査方法をモデルに導入されたと考えられます。
一覧にまとめてみました。
時期・国 | 内容 |
---|---|
1967年 | ミトフスキーによる初の出口調査(州知事選) |
1972年~ | 全国規模の調査が定着してくる |
1980年代 米国 | 速報のタイミング誤りへの批判で、発表ルールの確立 |
1990年代 | VNSによる統合調査体制が始まる |
2000年代 米国 | VNSの誤報問題により、NEP設立へ移行 |
1989年 日本 | 青森市長選の際、青森放送が初めて調査を取り入れた 同年参院選の際、TBS系列による調査が行われた |
1992年 日本 | NHKなどが初めて出口調査を実施 |
1998年 日本 | 朝日新聞とテレビ朝日による、大規模出口調査(83,000人規模)が行われた |
2021年 日本 | 主要メディア6社による合同調査、約41万人の回答を収集 |
※VNS:主要メディアとAPが協力し、出口調査のための共同組織結成
日本での出口調査の導入と歴史
【1989年:青森市長選が最初】
1989年に行われた青森県青森市の市長選の際、青森放送が初めて調査を行った
【1989年:参院選】
国政規模では、1989年の参院選、17都県で行われたTBS系列による調査が最も早い
【1992年:参院選】
日本では1992年参議院選挙で、NHKを含むテレビ局が出口調査を実施 。
メディアから注目されるようになりました。
【1998年:参院選~本格導入記~】
朝日新聞とテレビ朝日が共同で全国2,390カ所で出口調査を実施し、81,306人から有効回答を収集する大規模調査が行われました。
【2021年:衆院選~6社合同調査体制へ~】
朝日新聞・共同通信・テレビ朝日・TBS・フジテレビ・テレビ東京の6社が合同で出口調査を実施 。
全国289選挙区で8,670投票所を対象に約411,467人から回答を得ました。
【2025年:7月実施予定の参院選から】
日本放送協会(NHK)と日本テレビ(NNN)、読売新聞社の3社が共同で調査を行うとされています。
まとめ:選挙の出口調査は何のため?調査の内容や歴史的な背景も
- 出口調査は投票直後の有権者に、「誰に投票したか」を聞く調査で、選挙速報に欠かせない情報源です。
- アメリカで始まり、1990年代、日本に本格導入。青森県青森市の市長選が最初の実施時とされています。
- 制度の信頼性向上と、選挙の透明性確保にも役立っています。
選挙速報を支える裏側には意外と知られていない調査の仕組みがあるんですね。
視点を変えたところから、少しでも選挙について興味がもてるといいですね!