はじめに、この記事では、起立性調節障害で不登校になった子ども(中学生)が回復するまでに、私(母)がコンプリメントに出会い実践したことをまとめています。
コンプリメントによって、私(母)の考え方や子どもの行動が変化した様子がわかります。
病気について情報が溢れる中、いろいろな記事を探しては読み、待つことが大切と信じ時間ばかりが過ぎ去っていました。
だいたい7か月間、病院も何件か転院しながら経過していたと思います。
子どもは青白い顔をして、ふとんやソファーに粘着剤でもついているようにゆっくり起き上がろうとする姿に何もできずどうしたらよいか分からず頭を悩ませる日々…
別室登校もついにできなくなり、途方に暮れていた時コンプリメントトレーニングに辿り着きました。
やっと、私のやるべきことが見つかった!巡り合えた!
と、思いました。
そうなんです、コンプリメントトレーニングは、母親のトレーニング。私が頑張ればよいのです。
子どもが頑張って無理やり何かをするんではなく、私がするべき事なんです。
著書:森田直樹 1日3分のコンプリメントトレーニングで登校に導く
の著書を購入。
すぐに、書いてあったコンプリメントを子どもに試してみました。
すると、表情がパーッと明るくなったのです。今でもその様子は鮮明に覚えています。
数日間、自己流でコンプリメントを試してみたところ、私自身も気持ちが楽になっていくのを感じたのでちゃんとトレーニングを受けてみようと決心し申し込みました。
トレーニング開始で48日目に2日ほど別室登校ができました。
125日目には完全教室登校。
その間には、山あり谷ありの日々でしたが、私自身の考え方の変化や子どもの行動の変化など経過をまとめました。
子どもさんが不登校で悩んでおられるご家族の方に少しでもお役に立てる情報であることを願いながらまとめましたので、最後まで見ていただけたらと思います。
まずは子どもの様子から。
子どものについて
起立性調節障害と診断された我が子についてです。
- 発症年齢:12歳
- 性別:男
- 性格など:外遊びや運動大好きで休憩時間はいつも外で遊ぶ元気な男の子
- 当時、水泳・書道・卓球・硬式テニスをしていた
- 人前での発表は大嫌い
- 人と違って目立つことを非常に嫌う
我が子に現れた身体症状は何でいつから?
- 起立性調節障害
- 下痢
- 肺が締め付けられるような痛み
- 車酔い
- 机に長い時間座れない
- 本も読めない
- 身体がかゆい
- 残尿感
ちょうど2020年、コロナで自宅待機が始まるころから数々の身体症状が現れました。
見ていただけると分かるように、もう、何をどう進めればよいのか…途方に暮れるほどでした。
この時子どもは12歳で、中学入学したばかりの5月、ゴールデンウィーク明けの頃からでした。
本当に突然の出来事で何が起こっているのか理解できませんでした。
当時、起立性調節障害という病気の名前は、徐々に新聞などにも取り上げられていたころなので検討はつきました。
しかし、他にもたくさんの身体症状がでたこと。
この原因は私にもあると振り返りました。
身体症状が現れた原因は?(推測)
- 小学3年で引っ越してきて環境が変化した
- 卓球や水泳を乗り気ではないのにさせていた(転校後)
- 小学校6年から中学受験を勧めたことで、塾へ行かせた
- ゲームの時間が守れなくなったが対処できなかった
- コロナ過の休校で生活のリズムを崩した
小学3年生で主人の転勤にともない、他県への転校となりました。
新天地で心配もありましたが、担任からも特に心配するようなことは言われず安心していましたが、その頃から下痢は度々していたと後になり分かりました。
下痢はしていると話す時もありましたが、たまたまだろうと思い、深く聞くこともしていませんでした。
また、卓球や水泳を習わせたり、小学6年で中高一貫校への受験を勧め塾に行かせたことも一つの原因となったと考えます。
これは、まさに親の過干渉なのです。
やりたいとも言わないことをさせ、それに対する指摘、また、誉め言葉さえも負担になったと考えます。
その頃、コロナ過も影響し、ゲーム使用時間の超過も度々ありました。
コロナ過での学校の休校も伴い、規則正しい生活も崩れ、体調を崩す環境があったと考えられます。
医療機関へ~治療に向けて約7か月~
何から治療を始めればよいのか…という状況でしたが、とにかく、起立性調節障害について診断をしてもらうことから進めていきました。
受診について:循環器系の病院へ受診
診断について:起立性調節障害・咳喘息・過敏性腸症候群の3種類の病名と診断
病院治療として、起立性調節障害と咳喘息治療の薬、過敏性腸症候群には、腸内の水分調整をしてくれる薬をそれぞれ処方されました。
これで、1カ月様子を見て、再来。
子どものしんどそうな様子はあまり変わらず、下痢も度々続いていましたが、肺の機能の数値は前回より向上していたため、続けて1カ月様子を見ることに。
その後、肺の数値はよくなり、起立性調節障害の薬で続けて様子をみました。
起立性調節障害はあまりよくならないようで、車酔いや、同じ体制で維持できないことも症状にあったため心配になりました。
あまり、2カ月様子を見て転院はよくないと思いつつも他院でも確かめたくなり、転院しました。
振り返ると、何か他の病院で解決策があるかもしれないと、藁にもすがる思いで行動していたように思います。
こちらでは、起立性の調査をしましたが、数値はそんなに悪くなかったようで、お腹の薬と合わせて処方してもらいました。
肌も痒いと言っていたので、アトピーではないのですが保湿剤も。
体のあちこちにいろんな症状がでていて、不安な日々を過ごしていました。
そんなある日、朝起きてきた子どもの顔を見るとビックリ。青白い顔でむくみが出て腫れぼったくなっていました。
「これはいけない。薬が体に負担なんだ」
と思いました。
この時すでに7カ月くらい経過。
学校は行っても玄関までか別室で1時間だけ、それ以外の日は休んだりしていました。
病院の薬から漢方薬に!2週間で変化
漢方薬は前から気になっていたこともあり、体に負担が少ないイメージだったので相談窓口がある漢方薬局へ行くことに。
子どもの舌の写真を見せたり、体質の説明をして今の状況(身体症状)を説明。
まずは、体質に合わせ肉体疲労や体力回復、胃腸虚弱などに対応している漢方と、合わせて、過敏性腸症候群に効き目のあるものも一緒に試すことになりました。
病院の薬をすべて辞めました。
漢方薬を試して2週間で子どもの顔色は良くなってきました。
下痢は続いてありましたが少しずつ体調は良くなっている感覚があり、漢方を継続しました。
森田先生のコンプリメントトレーニングに出会う
漢方を続けていましたが、朝7時の起床は無理で登校には至らず、家で過ごす状態は続きました。
学校へ行けない、どうしたらいいのか…そんな日々を過ごしていました。
この先の将来のことを考えては落ち込み、その度に「いや、苦しんで辛い思いをしているのは子どもなんだ」と奮い立たせながら、暗い雰囲気にならないよう様子を見ていました。
ふと、不登校というワードでネット検索をしてみたところ、森田直樹先生の本に辿り着きました。
コンプリメントトレーニング?母親トレーニング?
本タイトル【不登校は1日3分の働きかけで99%解決する】森田直樹著
不登校になった原因の追究はしない!ということにまず、救われました。
ある病院では、何をしてた?何かさせた?というような言い方で聞かれることもあり、落ち込むこともありました。
原因は、よく分かっているから、とにかく今何をすべきなのかを知りたいと思っていました。
一日3分家族の言葉がけ(働きかけ)をすることで、子どもの心のコップを満たし必ず登校が実現!
本の中には、今までの事例が何件か載っており、中には深刻な電子機器依存からの脱却を果たした例もありました。
続編も出版されており、そちらも購読。
本タイトル
【コンプリメントで不登校は治り、子育ての悩みは解決する】森田直樹著
子どもの心を育て自身の水で満たす、愛情と承認の言葉がけ
こちらの本には、起立性調節障害、電子機器依存、いじめ、暴力等反社会的言動、心身症から起こる頻尿・皮膚炎・パニック障害などの症状が改善された事例も紹介。
まさに、我が子が抱える身体症状が当てはまっていることにビックリしたと同時に、回復に向かうための手段にやっと辿り着けたと思いました。
1~2週間声掛けしたら、子どもの表情も明るくなっていき、私自身も気持ちが軽くなっていきました。
いよいよ森田先生のコンプリメントトレーニングを申し込み、開始しました。
コンプリメントとはどんなもの?何をする?
森田直樹先生が考える不登校の原因は…
不登校を引き起こす原因は、子どもの心の中にあるべき自信の水が枯れてしまったことにあるとわかってきました。
その自信の水を子どもの心のコップに戻してやることにより、様々な身体症状を改善したり、理性的な心を取り戻したりして、不登校を直すことができるのです。
子どもの心に自信の水を注ぐのは、愛情と信頼をもった親の言葉がけ=コンプリメントです。
引用:コンプリメントで不登校は治り、子育ての悩みは解決する
この、言葉かけをすることで、不登校を登校に導くとして、数々の事例を挙げられています。
コンプリメントトレーニングは、
- 子どもの行動を観察し、変化を見逃さない力を付ける
- 子どもにコンプリメントの言葉かけをする「~の力がある」の言葉
- コンプリメントと同時に「あなたがいて幸せ」「生まれてきてくれてありがとう」という気持ちを笑顔で伝える
という親のトレーニングを森田先生にアドバイスをいただきながら実践していきます。
因みに、電話相談も日時を指定で受け付けてくださいます。
コンプリメントトレーニング初回の添削は赤字だらけ
私が申し込みをしたのは、2021年3月。
当時、添削は郵送で一週間分を送り、森田先生が添削して返却されます。
(注:現在はライン添削も選べることや、内容もパワーアップしているようです!)
それを見て、言葉がけで足りないことや間違ったことが修正されていますので、次に生かしていきます。
最初は、修正の赤字だらけ。
自分が思っているよりかなり難しいと感じました。
「子どもが~する力がある」の言葉をかけるのですが、子どもに分かるように具体的に何のためにその行動をとったのかを入れるのが大変でした。
子どもの行動の直後に言うのですが、時を逃したり…
また、一日30個言葉かけをした中の10個を書出して添削してもらうのですが忘れることも多い。
そのため、書き留める癖付けをして、慣れることに徹しました。
コンプリメントに集中することで子どもの行動一つ一つが愛おしくなり、悲しんで泣いている暇などないという心境になりました。
森田先生の添削が心の支えとなり親の心も救われました。
※トレーニング期間:2か月で設定
継続は自由。私は、森田先生の添削がないと、すぐに元に戻りそうなので、120日受けました。
コンプリメントトレーニング1~30日目
【子どもの変化】
- 学校の服を着るまでできる
- 料理・かんたんなおやつ作りをすすんでする
- 体はしんどいが、懸垂や腕立てを始める
- 手伝いをすすんでする
- 4月、中学2年の進級に伴い2年の教室と自分の席の確認ができた
学校は登校できず。
ゲームについては90分を許していましたが、超過することが度々ある状態でした。
【親の変化】
- コンプリメントに慣れる
「7時に起きる力があるね」⇒「朝7時20分に自分で起きて階段を下りる力があるね」 - 子どもの行動の観察の力が付いてきて、変化にも敏感になる
- 子どもの体調が良さそうだなと思えば、次の日はガターっと悪くなったりして、不安な気持ちはつきものだが、コンプリメントに集中することで忘れるようになる
この初期は、コンプリメントに集中し、森田先生の添削をチェックしブラッシュアップ
子どもの行動の観察を見逃さないようにし、朝は決まった時間に起きるように癖付けする。
コンプリメントトレーニング30日~60日目
子どもは、ゲームの時間が超過することがあり、依存気味ののようでした。
いよいよ33日目にゲームなど電子機器の禁止を始めます。家族皆でTVも辞めました。
【子どもの変化】
- 48日目・49日目別室登校(1時間~2時間)
- 料理や手伝いをすすんでする(洗濯物をたたむなど)
- 学校の時間帯に5分~20分は机に座れるようになる
- 懸垂や腕立てをして体力作りをしている
- 息抜きにバトミントンをするようになる
- 車に少し乗って買い物につきあう(車酔いで乗れなかったが)
- 学校に行く方法を考えるようになった(休み明けだと学校に行きやすいなど具体化)
【親の変化】
- 子どもが考えていることや呟きなどにも敏感になる
- 一つでも進歩したことに感謝でき、子どもが居てくれるだけで幸せと心から思える
33日目に、電子機器の禁止を始めるにあたり、準備もありました。
森田先生の資料には、以下のように資料も送られてきます。
- 電子機器が脳に及ぼす影響
- 電子機器依存を脱却するための方法や対処
資料をしっかり読み込み、電子機器を禁止したら子どもがどのような行動を起こすかを記してありますので、心の準備もできています。
我が子の場合は、大きな変化はなくすんなりゲームを取り上げることに承諾してくれました。
中には、暴力、破壊などの行動に出る場合もあるので、かなり勇気がいりますが、森田先生の資料により、心の準備を万全にし、取り組むことが出来ました。
60日間での大きな変化は、何と言っても学校へ行くための手段を自ら考えた事です。
「かーさん」と声をかけて何か考えを話そうとして辞めたり、寝転んで天井をじーっと見つめて考え事をしていたり…
電子機器の禁止により自分に向き合う時間が出来たことや、休み明けに向けてのコンプリメントも行ったためと考えます。
体調が少しづつ回復してきて、次の行動を起こす準備をしている様子が見えました。
コンプリメントトレーニング60日~90日目
【子どもの変化】
70日目以降:別室登校一日おきに増える。滞在1時間超。
77日目以降:別室登校毎日に増える。滞在約2時間。
80日目以降:ランニングを始める
83日目:自作の弁当持参で別室登校し食べる
86日目:学校給食開始し別室で食べる・クラスの体育の授業を見学
90日目:運動会の練習を見学
【親の変化】
- コンプリメントの質も良くなり、子どもの体全てにまつわる”力がある”の言葉を言えるようになる。
- 学校の水筒や体操服を洗えることがどんなに幸せなことなのかを知る
83日目以降は、弁当持参から始め、学校給食を食べれるまでになりました。
別室登校のままですが、登校時間は、お昼を挟み4時間に増えてきました。
しかし、体調面では、下痢を起こしたり、車酔いが激しい症状は続いていますが、本人は頑張って登校。
コンプリメントトレーニング90日~125日目
【子どもの変化】
94日目:5時間40分別室登校
95日目:机の上や周辺を片付けて本棚に教科書を並べる
113日目:期末試験をすべて受けることができた(試験期間をフルで使う)
109日目:期末試験が終わったら教室へ入る宣言をする
114日目:友達と朝から登校し、5校時目「社会」教室で受講
115日目:友達と朝から登校し、5校時社会6校時理科を教室で受講
116日目:土曜日の部活に久々にでる
125日目:完全教室登校と部活も
【親の変化】
- 少々休んでもどうにかなると思えることや、前向きにとらえることが出来るようになった
- 自己満足な子育てに気づかせてくれた子どもに感謝
- 体調を崩してまで教えてくれたことに感謝
この期間は、期末試験もありました。
試験の期日をぎりぎりまで使い全ての教科をうけることが出来ました。
勉強はそれなりにしかできていませんが、受けることに意味があり大きな進歩でした。
近所の同級生の子の力も借り、久々の学校への道が軽やかにスタートしました。
また、1時限、2時限と教室登校を果たし、自信もついてきた様子。
そして、断るべきか迷っていた修学旅行へ行くことも決めクラスの楽しい輪に入ることができたようです。
また、森田先生に電話相談で修学旅行は行くと思うから断らない方が良いといわれ、”修学旅行に向けてのコンプリメント”をかけていました。
本当に行くことになり驚きと喜びの感動でいっぱいでした。
細かい変化を挙げればきりがないですが、コンプリメントの質も上がり定着したこの頃は、日に日に良い方向に変化していきました。
時に、教室登校で疲れ、1日休みを入れたりしていましたが、動じず戦略的な休みととらえ見守ることも出来るようになりました。
まとめ:コンプリメントトレーニング終了その後
数々の身体症状は、3年になるとあまり言わなくなりましたが、車酔いと腹痛や下痢は時々起こすようでした。
安心しては体調が崩れたりもしましたが、2年3学期は休みや遅刻を時々入れながら登校。
3年にはほぼ休みなく登校出来るようになりました。
高校受験も乗り越え、近くの高校へ進学。かなり自信となりました。
高校では未経験の野球部へ入部。大谷翔平選手の活躍に勇気をもらったようです。
現在、高校2年生。高校生球児。真っ黒に焼け暑い夏も2シーズン乗り越えました。
このまま、3年生で甲子園目指して頑張っていくでしょう。
親は、見守るのみです。コンプリメントを忘れずに!
森田先生のコンプリメントトレーニング経験者として経過をまとめました。
中には、子どもさんにコンプリメントを笑顔でかけられないという方もおられることも知りました。
どの方法で子どもを登校に導くか、一つの事例として参考にしていただければと思います。
悩んでおられるご家庭の方が解決に導かれることを願っております。
【著書名を紹介】
森田直樹著
- コンプリメントで不登校は治り、子育ての悩みは解決する
- 不登校は1日3分の働きかけで99%解決する
【コンプリメントPLUSに内容がUP】
私がトレーニングを受けたときよりバージョンUPされているようです。
⇩森田先生の電話相談やYouTubeでどういうものなのか詳しく見ることができます⇩
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